金曜日, 9月 02, 2005

誰も沖縄を知らない 27の島の物語

三線弾いて唄って覚えた唄。
年貢、上納などの言葉が気になっていた。何で今でもそんな歌詞を大事に唄うのか?
理解不能の状態に陥っていた。

今回タイトルの本を読んで、少し分かったような気がする。
離島を訪ねては取材し、その数27。
島々のいろんな顔が見えてくる。

沖縄が日本に復帰するまでは、アメリカの占領地だったということは分かってはいても、それがどんな状況だったのか。先島の島々は、まったく省みられていな かったということが明らかになる。インフラ整備どころか、飲料水を確保するためにどれだけの労苦があり、満足の行く医療が受けられず、死に至る人々。
大戦後、復帰、復帰後、唄が生まれ歌われ続けた時と同じ環境だったのではないだろうか。
それは20年前とか30年前という近い時なのだ。
そんなことを考えてしまいました。

そんな状況が1972年まで続く。復帰したからと行って、状況が好転しているわけではない。

かなり重い内容の本かも知れないが、本土から沖縄に生活の場を移し、ジャーナリストとして生きる著者の文章には、生身でいきる個人としての視線が息づいている。
沖縄の別の面を覗いたような気がする。

「瑠璃の島」というテレビドラマがあったが、その原作者でもある。

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